「精神科ってなんだか怖い!」
ってイメージありませんか?
この記事では、精神科看護歴10年の私まめが、精神科の解放・閉鎖病棟、クリニック、訪問看護の特徴についてご紹介!
この記事を読めば、精神科で働くイメージがつき、転職の際の判断材料になります
結論からいうと、
● 本当に怖いのは自分の倫理観
それでは解説していきます
「精神科が怖い」は見えない&分からないから
精神科の「怖い」と言えば、暴言や暴力ではないでしょうか
ニュースなんかで精神疾患の名前が出ると、驚きますよね
ただ、精神疾患でなくとも、犯罪を犯す人はたくさんいます
また、薬が進歩してきていることもあり、症状への効果も高まってきています
とはいえ、リスクは0ではありません
そのため、患者さんにとっても医療者にとっても、安全に過ごすためのシステムが精神科にはあります
精神科病院
精神科病院の入院施設は、解放病棟と閉鎖病棟の2つに大きく分かれています
もし、精神科病院への入職を検討する際には、どのタイプの病棟が何床あるか、どのような疾患名の方が多いかを確認することで、その病院の特徴がみえてきます
最近では、ホテルのようにきれいな病院があったりもしますよ
見学可の
ところがいいね!
解放病棟
出入口が鍵で閉鎖されていない、一般的な病棟と同じです
ただし、夜間のみ閉鎖される病棟もあります
主に、責任のある意思決定がきちんとできる方や、離院の可能性が低い方などが入院されます
また、解放病棟では、自立した方が多い印象です
閉鎖病棟
出入口が鍵で閉鎖されている病棟です
主に、責任のある行動が難しかったり、離院の可能性が高く治療が必要な方などが入院されます
認知症の方が多い病棟もあり、その場合は介護的な支援の必要性が大きくなってきます
患者さんは、外に出る機会が少なく、ルーティーンに沿った生活を送られます
隔離・拘束
どちらの病棟でも、医師の指示のもと、隔離、身体的拘束を行う可能性があります
この際は、患者さん、自分ともに安全の確保が大切になります
隔離
病室に鍵をかけること(患者さんは1人)
外からの刺激を少なくして症状を安定させたり、暴れたり自分を傷つけたりして、患者さん自身や周囲の方の身を守るために行われます
状態が不安定な方の場合は、危険なもの(家具や寝具カバーなど)は取り除かれ、入室の際は職員2名以上で入ります
身体的拘束
専用のベルトで、身体の動きを制限します
拘束をしなければ、患者さんの生命が危険だったり、重大な身体損傷を防ぐために行われます
ベルトで固定するので、循環障害などの二次的な障害を起こす可能性があります
そのため、拘束についての研修が行われています
私がいた病院では
護身術の研修もあったよ!
精神科病院ならでは
● あらゆる扉に鍵がかかっている
精神科では鍵は必須!
鍵を忘れた日は面倒くさい1日に、なくした日には総入替えとなり、とても大変なことになります
● 男性は貴重
特に、隔離や拘束が必要になるような不安定な患者さんへの応対時は、力のある男性が活躍します
● 危険物は身に着けない(ハサミなど)
危険物を落としたり、取られたりして、自分や他の人が傷つくことを防ぐためです
また、患者さんの荷物も一度確認し、刃物や紐類などの危険物はお預かりすることがあります
● 意外と処置はある
病棟によりますが、意外と点滴や注射、採血、経管栄養、導尿、吸引など処置の機会はあります
● 「枠組み」の設定
「治療構造」ともいわれ、治療をきちんと進めるために設定される約束事
これが影響してか、精神科では「病棟ルール」などにも少し厳しい印象があります(個人論)
精神科クリニック
比較的、症状が落ち着いた方が通院されます
とはいえ、症状により社会や家庭での生活に苦しんでいる方はたくさんおられます
クリニックがどのような体制で受け入れているか(予約制、人数など)により、診察の回り方が変わってきます
クリニックによっては、採血、注射が行われます
個人的意見ですが、精神科だからといって、クレームが多いという印象はなく、他科と同じ頻度かなと思っています
思いやりのある
礼節ある対応が大切!
精神科訪問看護
患者さんのお宅へ、1人または2人で訪問します
話をすることで症状の安定を図ったり、お薬確認をしたり、掃除や買い物など生活上の支援をすることもあります
場所によりそれぞれ特色があるので、以下を確認するとよいでしょう
● 1件の主な訪問時間
● 支援内容
● オンコールの有無
● 病院や診療所の訪問看護か、訪問看護ステーションか
危険な訪問には出会ったことはありませんが、可能性としてリスクのある訪問は、ベテランNsなどがしばらく様子をみたり、2人で訪問したり、訪問自体のお断りになるかと思われます
また、他機関と連携をはかることが多いです
気を付けるべきは自分の倫理観
「精神科は怖い」というよりも、自分が人を差別し、傷つけてしまう方が怖い
特に、病院で勤務していると、閉鎖的な環境になりやすいです
「精神科」の偏見
偏見があると、自分や家族が精神科を受診するときにブレーキがかかります
精神科で治療している方々は、自分と同じ人間です
人として尊重し、思いやり、礼節のある対応をしていくことが大切です
まとめ
この記事では、
「精神科ってなんだか怖い!」
という不安に対して、精神科看護歴10年のまめの経験をもとに、精神科病院、クリニック、訪問看護についての特徴についてご紹介しました
結果としては、
● 精神科では、安全対策がしっかりと行われている
● 本当に怖いのは自分の倫理観
追記
精神科病院への入職を検討される場合は、見学を希望されることをオススメします!
院内の雰囲気や、職員の様子、臭いなども判断材料になるはずです
こころよく見学に応じてくれる病院が好ましい、というのがまめ論です
ミスマッチが防げるよ
看護師としての幸せな働き方を探している方の、少しでも力になれれば嬉しいです
今日も、肩の力を「はぁ~」と抜きましょ(*´Д`)
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